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司法書士試験受験を諦めて行政書士一本にした理由

公開日: : 行政書士

私は、行政書士試験が終わった後、一通り、司法書士の勉強をして、司法書士試験を受験するつもりでいました。

が、現在は勉強をやめています。

司法書士試験の受験勉強をやめた理由

司法書士試験の受験勉強を諦めた理由は、下記です。

  1. 子供ができて時間がなくなった
  2. 「司法書士の仕事が少ないから」と行政書士登録をした司法書士に会った
  3. 行政書士一本でも十分やっていけると思った

1.子供ができて時間がなくなった

直接的には、子供ができたことです。

勉強を続ける時間がなくなりました。

ほそぼそとでも勉強を続けたらいいじゃないかという人もいるでしょう。

しかし、法律はちょくちょく改正されるので、勉強は長い時間をかけることなく、短い期間で一気にやりたかったのです。

2.「司法書士の仕事が少ないから」と行政書士登録をした司法書士に会った

行政書士の支部の集まりに行くと、新しく行政書士登録した人にも会います。

他業種から行政書士になる人も多く、40代、50代の新人さんも少なくありません。

その中で、15年ぐらい前に行政書士試験に受かっていたので、今更ながら登録したという、40代半ばぐらいの司法書士がいました。

話を聞くと、「司法書士の仕事が少ない」とは直接的には言いませんが、少ないから補うために行政書士登録をした感じか伝わってきました。

「成年後見の事件配転もいいのが少ないし」などと語っていたからです。

しかも開業して長そうなのに、まだ補助者もおらず、一人でずっとやっているようでした。

せっかく司法書士になっても、やりようによっては大変なのだなと思いました。(それはどの仕事にも言えることですよね)

3.行政書士一本でも十分やっていけると思った

もう一つの理由は、行政書士一本でも、やりようによっては十分、仕事としてやっていけると思ったからです。

今は、私の働いている事務所にくる仕事をこなしているだけですが、絶え間なく仕事があり、忙しいです。

自分一人の力でそれだけ仕事が取ってこれるようになるかはわかりませんが、頑張れば仕事はあるということは身を持って感じています。

結局、弁護士になっても仕事がない人もいると言われる今の時代、資格云々より、本人に仕事を取ってくる能力があるかないか次第だなと思いました。

「全く資格がない」なら、何かとるべきでしょうけれど、何かしらの資格があるのに「今、私に仕事がないのは○○の資格がないからだ!」と思っている人の多くは、間違っているのではないかと思いました。

そんな風に考える人は、きっと新たな資格をとっても仕事はないままでしょう。

司法書士は差別化し辛い?

一万種類以上の書類を作成できる行政書士と異なり、司法書士の仕事は決まっています。

登記です。

登記は司法書士にしかできませんが、逆に言えば、登記しかできません。(厳密には債務整理とか、いろいろありますが)

登記は誰がやっても一緒とは言いませんが、「司法書士の仕事はコップの水を一滴もこぼさないように移し替えるような仕事」とたとえている人がいて、うまいこと言うなぁと思いました。

(司法書士補助者の立場の私から見ても)司法書士の仕事は、工夫の余地が少なく、差別化がし辛く、ゆえに、「他の司法書士と違って、うちはこういう特色があります!」という面が出しにくいのです。

その司法書士自身の人柄や、アフターフォローが丁寧等のサービスで差別化はできるかも知れませんが、「○○が専門です!」と言える行政書士と違って、専門分野を打ち出し辛いとは思いました。

(大きくは債務整理専門、登記専門とかはありますが)

また、ある行政書士の先生は、かつて司法書士を目指していたらしいのですが、友人たちが司法書士に受かり、自分だけが行政書士になったので、そのグループ内での、行政書士の仕事は全部自分にまわってくるようになったと言っていました。

そして、逆に、そこでは、司法書士になる旨味がなくなったから、行政書士のままでいる、とのことでした。

自分の置かれた環境によっては、そういうメリットもあるかも知れませんね。

司法書士は「登記はラクな仕事」だと語る

うちの所長の司法書士は、「登記は楽な仕事だ」と言って、司法書士になることを勧めます。

確かに、ほとんど型が決まっているから楽と言えます。

司法書士の資格は持っていて損はないので、勉強を続けられる環境にある人は、ぜひ受験して頑張って欲しいと思います。

今後の予定

ただ、私の場合は年齢的なこともあり、今後、勉強できる環境になったとしても、司法書士は目指さないと思います。

なぜなら、専門分野が広がれば、その分、開業後も勉強し続けなければならず、効率的ではないからです。

「あれもできます、これもできます」と言ったら、仕事のパターンが複雑化し、一つ一つの仕事にかける時間が多くなってしまいます。

私の場合は、すでに40代だし、「何でもできます」タイプではなく、「できることとできないこと」を明確にして、やっていきたいと思いました。

もちろん、今、両方目指している人を否定するわけでもないし、兼業の先生は尊敬もしています。

ただ、私の力量では、両方をとって、両方の仕事をこなしていく自信がないだけです。

いろいろ書きましたが、こんな考えの人もいるのだな、ぐらいに思ってもらえれば幸いです。

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  • 管理人: りほこ

    専業主婦が行政書士になりました

    試験合格後、最初は、行政書士事務所に就職して、建設業・産廃等の許認可、相続、成年後見等の実務経験を積み、その後、独立。


    行政書士の求人に応募し続けて採用されるまでの経緯や、その後のことなどを書いています。
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