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行政書士になった理由は”流されて今に至る”/流される生き方も悪くない?

公開日: : 行政書士, 行政書士の卵

最近、「『とりあえず何か資格をとりたいから行政書士の資格をとる』なんて姿勢は全然ダメだ!自分のやりたいことがわかっていない!そんな姿勢では開業したところで失敗する」という投稿をネットで見かけました。

確かにそれも一理ありですが、私は、時には「流される生き方」もありだと思います。

その理由をご紹介します。

(過去の投稿内容を忘れているため、すでに書いていることと重複したらすみません。)

行政書士の資格をとった理由

私は、若くして結婚し、就職することなく、専業主婦となりました。

子供の頃から、私は

「人生の時間は限られている。その時間を毎日、仕事に費やすなんて嫌だ。

将来は仕事なんてしたくない。

自分の好きなことに時間を使いたい。

だから、将来は専業主婦しかありえない」

という考えでした。

今、思えば、自分でも、すごい考え方です(笑)

私たちの親世代は、現代ほど「共働きが当たり前」ではなかったという影響もあると思いますが・・。

その私の希望は実現し、めでたく、念願の専業主婦となりました。

(希望をかなえるために早くから婚活するという努力はしました。若さと引き換えに専業主婦の立場を手に入れたと思います)

専業主婦でも、すぐに子供ができたら忙しくなりますが、私はすぐ子供ができなかったので、暇な時期が続きました。

若かったので、必死で不妊治療をしていたわけでもなく、友達とランチして過ごしたり、買い物に行ったり、お気楽な生活をしていました。

しかし、人は年をとるものです。

だんだん友人たちも結婚して、子供が生まれます。

独身の友達は、仕事でバリバリ働いています。

育児も仕事もしていなかった私が、「このままでいいのだろうか」と思っていた時に、身内から

「時間があるなら、何か勉強しなさい。簡単にとれるような資格や、持っている人が多い資格はダメ。とるのに時間のかかる難しい資格をとりなさい」

と言われました。

そこで、資格について調べ、社会保険労務士と行政書士は合格するのに一年ぐらいかかると知りました。

どちらの資格も中身がよくわからなかったので、とくに調べず、とりあえず行政書士の勉強を始めることにしました。

勉強している間も、試験合格後も、行政書士の仕事はどういうものか全く分かりませんでした。

働いておくほうがいいと思った

私が行政書士試験に合格してから数年経ち、結婚していた友人たちの中に、ポツポツと離婚をする人が出てきました。

世間一般でも、離婚する人は多いのですから、自分の周囲でも離婚が多いのは当たり前です。

私は離婚したいとは思いませんでしたが、「離婚したい」と思った時に「仕事がないから離婚できない」となったら大変だとは思いました。

そこでようやく、選択肢を増やすためには、仕事をしておいたほうがいいという考えに至りました。

その時すでに、私は40歳目前。

就職した経験のない40歳目前の私が、当然ですが、応募できる求人は、かなり少なかったです。

その中でも、「行政書士有資格者」という立場を活かせば、応募できる範囲が広がりました。

この時初めて「資格をとっていて良かった。あの時、言われるがままにしていて良かった」と思いました。

建設業には興味がなかった

たくさんの求人に応募し、たくさん落ちましたが、就活中、それなりに手応えはあったので、諦めずに続けたら、こんな私でも、行政書士事務所で雇ってもらえことができました。

そして行政書士登録。

その事務所で、行政書士の仕事をたくさんこなしましたが、もともと、仕事内容には全く興味がありませんでした。

建設業なんて、自分には全く関係ない世界だと思っていたのです。

でも、何度もこなしているうちに、理解が進み、面白く感じるようになってきました。

同じく、産廃も自分とは無縁の別世界のことだと思っていましたが、今は産廃許可申請も得意です。

流された結果、今に至る

私は強い意思で「こんな行政書士になりたい」「行政書士になってこんな仕事がしたい」と思ってきたわけではありません。

ですが、周囲の状況に流されて、行政書士になることができて、得意分野もできました。

これはただのラッキーなのかも知れませんが、「この仕事は自分に向いてない!」とか、「これがやりたい!」とかいう先入観を抱かず、流された結果、つかめたことです。

タイトルの「行政書士になってみた」も、積極的な感じがしないと思いますが、こういう経緯があるからです。

強い意思をもつことのデメリット

実は、「強い意思をもつこと」には、デメリットもあります。

人は「自分の好きな服」と「自分に似合う服」が必ずしも一致するとは限りません。

同様に「自分の好きなこと」と「自分に向いていること」が異なる場合があります。

「あまり得意ではないけれど、好きだからやりたい」というのもいいでしょう。

でも、伸びるのは、「自分に向いていること」「自分の得意なこと」だと思います。

実際、作詞家の及川眠子さんや、小説家の中村うさぎさんなどは、とくに好きというわけではないけれど得意なことを仕事にしたそうです。

そんな風に、客観的に自分を見ることができる人はいいですが、そうでない場合、へたに強い意志があると判断を誤ってしまいます。

そして、意思が強いゆえに、その誤った判断に従い、何年も無駄にしてしまう可能性があるのです。

流されることのメリット

私の場合は、身内が、「私が、勉強は嫌いだけれど得意」なことを知っていて、将来のために「時間のかかる国家資格をとっておくように」と言ってくれたのがラッキーでした。

自分一人だけだったら、「行政書士の資格をとろう」なんて考えもしなかったと思います。

また、「こんな仕事がしたい」という理想もなかった私が、建設業許可・産廃許可の手続きなどが得意になったのは、食わず嫌いせずに、与えられた仕事をたんたんとこなしてきたからです。

「私にできること」をやらせてもらいました。

いよいよ独立へ

私は、ずっと今の事務所で働き続けようと思っていましたが、いよいよ、完全な独立をすることになりそうです。

それも流されて・・です。

周囲の人がいろいろ助けてくれました。

「こんな調子でうまくやっていけるの?」と思う人もいるでしょう。

私もつい先日まで完全な独立は全く考えておらず、心配でしたが、周囲の人たちのおかげで、なんとか目処が立ちました。

長くなるので、その話はまた後日。

最後に

「やりたいことが決まっていないのに、とりあえず行政書士の資格だけとっておく」なんてダメだ、という投稿を見かけたのがきっかけで、今回の投稿となりました。

「流される良さ」というのは、結局は、「周囲の人が客観的に判断してくれて、その判断を受け入れると良い」ということですね。

親戚・友人など、誰とも関わりのない生活をしていたら、そうはいきませんが・・・。

「人に頼まれたから、やってみたら向いていた」というのは意外とよくある話です。

念のため、書き加えると、この投稿は、「流される」といっても「完全にしたいことだけする」という「努力をしない」ことを推奨しているのではありません。

(常識で考えれば、ここまで説明する必要はないと思いますが)

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  • 管理人: りほこ

    専業主婦が行政書士になりました

    試験合格後、最初は、行政書士事務所に就職して、建設業・産廃等の許認可、相続、成年後見等の実務経験を積み、その後、独立。


    行政書士の求人に応募し続けて採用されるまでの経緯や、その後のことなどを書いています。
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