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行政書士事務所に2年勤めて実務を覚えられたか?開業できるか?

公開日: : 行政書士, 行政書士の卵

私が、行政書士事務所に勤めて約2年経ちました。

その間、行政書士登録もして、行政書士と名乗れるようになりました。

さて、その間、実務が覚えられたかどうか、リポートしたいと思います。

建設業が多い

行政書士事務所といっても、得意分野はさまざまで、どの事務所に採用されるかで、身につけられる実務は異なると思います。

うちの場合は、入管や風俗などはほぼなく、建設業・産廃が多かったです。

行政書士の王道と呼ばれる建設業案件が豊富だったのは、恵まれていたと思います。

おかげで、建設業許可申請・経営事項審査申請などは問題なくできるようになりました。

ただ、うちの場合、知事許可の会社が多く、大臣許可が少ないため、私は、大臣許可はまだよくわかっていません。

(そんなに違いはないものの、あまり規模の大きな会社から依頼を受けたら、とまどってしまうかも知れません)

手引きの読み方

建設業許可だけでなく、産廃許可についても、県によって内容が異なりますが、事務所に勤めて身についたのは、「手引きの読み方」が分かるようになったことだと思います。

建設業にしろ、産廃にしろ、HPに手引きがアップされているので、極端に言えば、それを見ながら、誰でも出来ると言えます。

ただ、その手引きの書き方が難しく、初見では、理解できないだろうと思います。

わからない部分は、電話して確認しなければいけないので、結局は、手引きだけでは不十分となり、慣れない人は、それだけで嫌になってしまうでしょう。

逆に言えば、「手引きを見て、役所に電話しながら進める」という「仕事のやりかた」さえ身につけば、あとは、全く知らない仕事でも、なんとかなるということです。(実際、経験のない仕事を依頼されても、うちの事務所はほとんど断りません。調べて進めます)

本当にわからない分野の時は、知り合いの行政書士の先生に尋ねたりします。

そのために、行政書士同士のつながりも大事です。

相続関係

私は、相続関係の仕事も多く、こなしました。

相続人が亡くなったあとの、細々した手配すべて一切合切の手続き、といった内容です。

細かく言い出せば、銀行手続きだけでなく、クレジットカード、NHKや電話、電気・ガス・水道、年金など、名義変更をしたり、止めたり、手続きはたくさんあります。

相続関係についてのお客様は、会社ではなく、「個人」で、うちの場合、年配の方が多かったです。

理解度の低いお客様にも、ゆっくり丁寧になんども面倒くさがらずに説明できることが大事だと思いました。

実は、事務所のほかの人はそういうのが面倒だというので、私にまわってきた感もあるのです・・・。

私は、お年寄り対応は全然大変だと思わないので、その点では向いているかも知れません。

相続手続きに関しては、不動産があれば、司法書士のお世話になりますが、とくになければ、行政書士の資格だけですべて手続き完了できます。(税金に関しては税理士さんのお世話になります)

何件もこなして、慣れてきましたが、相続手続きについては、「身内が亡くなった時に読む本」なども読んで勉強しました。

開業できるか

行政書士事務所に2年勤めて、能力的には、もう開業できるとは思います。

ただ、仕事をとってこられるかどうかが問題です。

実務を覚えたところで、仕事をとってこられなければ意味がありません。

うちの事務所の場合、税理士事務所からの紹介が多く、自分から営業活動をせずとも仕事がどんどん来るため、個人開業の参考にはなりません。

 行政書士の支部の集まりに顔を出すようになり、横のつながりは増えてきましたが、そこからの紹介だけでは少ないでしょう。

 私の場合、たまに、身内から仕事の依頼があります。

それに関しては、個人的に仕事を受けてこなしても、報酬の数パーセントを今の事務所に入れればOKということになっているので、完全に個人で開業するより、今の事務所で働かせてもらいながら、たまに自分の仕事をこなすのが楽だと感じています。

行政書士でも経費がかなりかかる

 行政書士は、開業に際して、経費のあまりかからない仕事だと言われます。

確かに、ほかの職種に比べたら、パソコンと電話と部屋があれば出来る仕事かも知れません。

 でも、今の事務所に勤めていて感じるのは、経費がずいぶんかかるのだなぁということです。

家賃だけでなく、パソコンやコピー機・FAX・電話などのリース代、封筒や紙などの消耗品費、郵便切手などの通信費・・等、経費だけですごい金額です。

それでも、私を含め、数人雇っているのだから、今の事務所は仕事がたくさんあるのだなと思います。

 個人開業した場合、仕事の有無に関わらず、毎月、経費がかかります。

自宅開業なら家賃はかからないのでしょうけれど、それでも、パソコンやコピー機を用意したり、封筒や名刺・ハガキなど、いろいろ作ったりしたら、お金はかかりますよね。

 「経費があまりかからない仕事」と言われてはいますが、気軽に開業するのではなく、それなりにかかるので、それは準備しておいたほうがいいと思います。

最後に

 行政書士資格をとって、事務所に勤めて実務を身につければ、個人開業して仕事ができると思っている人が多いと思いますが、一番肝心なのは、営業力ですよね。

 私はのんびりしているから、2年経っても独立開業する勇気がありませんが、必死で考えている人なら、2年も働けば独立開業しても全然おかしくない時期だと思います。

 開業するつもりなら、同窓会や母校の手伝い、士業の集まりや地域の集まりなど、参加できるものはとにかく参加して、人脈作りをしっかりしておいたほうがいいと思います。

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  • 管理人: りほこ

    専業主婦が行政書士になりました

    試験合格後、最初は、行政書士事務所に就職して、建設業・産廃等の許認可、相続、成年後見等の実務経験を積み、その後、独立。


    行政書士の求人に応募し続けて採用されるまでの経緯や、その後のことなどを書いています。
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