ドローン許可申請/飛行経路図で線路上は不可,道路上の記載方法,制限表面が設定されている場合
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行政書士
先日、ドローンの許可申請をしました。
飛行する度ごとに申請するのではなく、一定の期間、ある程度決まった場所を飛行する「包括申請」です。
ドローンの許可申請に関しては、誰かに教わるでもなく、見よう見まねでやってみました。
ドローンの許可申請は、専門にしている行政書士さんも居ますが、今回やってみて、そのメリットを感じました。
ドローンの許可申請について、行政書士にとってのメリット
- 捺印不要で、インターネットだけで手続きが完結するので、パソコンとインターネット環境があれば、いつでもどこでも書類作成可能
- 委任状なども不要
- お客さんと直接会う必要がない
新型コロナウイルスが蔓延する今の時代にも向いた仕事かもしれませんね。
ドローンの許可申請を仕事にする行政書士にとってのデメリット
- 会わないなら、誰がやっても同じ。金額やスピードで勝負?
行政書士というのは、「その道の専門」を極めて仕事をとることが多いかも知れませんが、その人のキャラクターで、「その人だから頼みたい」という場合もあるので、「会わずに仕事が完結」する場合に、どう差別化しているのかなと思いました。
ドローンの許可申請のサイト
ここからは、自分にとっての備忘録も兼ねて、情報を紹介します。
ドローン情報基盤システムというサイトから申請します。
まずはアカウント開設からです。
当然ですが、行政書士が手続きするなら、メールアドレスは行政書士のメアドにします。(補正指示はメールでくるので)
飛行経路図について
飛行経路図の作成が難しかったです。
ちゃんと操作方法を読まなかったので、最初はどこをクリックしたら、経路図が作成できるのかわかりませんでした。
複数の飛行経路を記載する場合の注意
「登録する」をクリックする時に表示されている部分が登録される
ひとつの経路図に、3箇所までの飛行経路を記載できます。
しかし、あまり離れた飛行経路を、同じ地図上に載せるのは難しいです。
「登録する」ボタンをクリックした時点で表示されている内容が、そのまま画像として保存され、申請に添付されます。
「飛行経路」として描画していても、最後の「登録する」ボタンをクリックする時に、地図上に表示されていなければ、そこを指定したことにならないのです。
必ず描画した飛行範囲等が画面上に表示されていることを確認してから「登録する」ボタンを押さなければなりません。
線路を含めてはいけない
ざっくり広範囲に飛行経路を指定したのですが、その際、鉄道の線路上空を含めました。
そうすると補正指示。
「鉄道等線路上空については、万が一落下した際には多大な影響と被害を及ぼす恐れがあります」とのことで、「鉄道等線路上空及びその付近は避けるなど、安全が確保できる経路(場所)を選定して図を修正してください」との指示でした。
↓
鉄道線路の部分だけうまく除いて飛行経路図を作成したらOKでした。
道路上空を飛行する場合
道路上空やその付近を避けられればいいですが、含める場合は、次のような安全策を、【その他特記事項】に記載します。
例1: 道路上空を飛行する場合には、車両及び歩行者の通行を制限し、飛行範囲に第三者が立ち入らないように措置して飛行させる。
例2: 道路上空を飛行する場合は、車両及び歩行者の通行がないことを確認できた場合のみとし、万が一車両又は歩行者が飛行範囲に接近又は進入した場合には直ちに飛行を中止する措置をする。
↑
これも、補正指示で教えてもらえますが、「許可取得」を急いでいる人にとっては、補正はないほうがいいでしょうから、参考にしてください。
空港の制限表面が設定されている場合
今回、空港の制限表面が設定されている場所も、飛行経路に入っていました。
空港の制限表面が設定されていると言っても、調べたらどこも210〜250mの間です。
150m未満で飛ばすならなんの問題もありません。
補正指示に記載された電話番号に電話して、「150m未満なら問題ないですよね?」と確認して、その旨を、次のように「その他特記事項」に追記しました。
「制限表面が設定された場所については、○○空港株式会社へ確認し、高度○○m未満の飛行であれば制限表面に抵触しないことを確認し、その高度未満で飛行させる」
制限高を確認するサイトは、たとえば、次のとおりです。
羽田空港 https://secure.kix-ap.ne.jp/haneda-airport/
関西空港 https://secure.kix-ap.ne.jp/kix/
↑これらのサイトで住所を入れて検索すると、次のように表示されます。
◆照会地:日本、(住所が表示される) ◆制限表面の種類:円錐表面 ◆制限高(海抜高):約250m |
かかった期間
8/3(月)に申請して、補正3回と多かったため、すべての補正が終わったのが8/17(月)で、8/25(水)に許可が出ました。
時間がかかった原因
飛行経路図に敗因が。
補正が多かったのは、飛行経路図が小さくて見えない部分があり、その後、改めて出したら、制限表面が設定されているから確認してと言われ、何度もやりとりがあったからですね・・。
最後に
初めてのドローン許可申請だったため、補正指示が度々出て、思ったより、時間がかかりました。
飛行経路図で手間取りましたね。
今回は、身近な人の気楽な依頼だったため、こんな感じでこなせましたが、仕事としては、もっとスピード感をもって、やらないといけないなと思いました。