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司法書士より行政書士で良かったと感じる点やメリット/実務において

公開日: : 行政書士

うちの事務所の所長は、司法書士と行政書士の兼業なので、事務所としては、両方の仕事があります。

その中で、私は行政書士なので、おもに行政書士の仕事をしています。(たまには司法書士補助者として、登記の仕事もしますが)

分からないことがある時、教えてもらいやすい

・司法書士業務 → 分からないこと(というか判断に迷うここと)があったら、大抵、法務局に相談票をFAXして、回答を待つ。

・行政書士業務 → 手引きを見ても、分からないことがあったら、役所などの担当部署に電話して尋ねる。

司法書士の仕事というのは、ほぼ形式が決まっているので、「わかってて当然」として法務局からも扱われるし、実際、そうあらねばならないと思います。

しかし、行政書士業務は、その仕事によって、形式が異なり、同じ建設業許可をとるにしても、県が異なれば、手続きも異なります。

手引きはあるものの、手引きでは分からないこともあるし、司法書士業務のように「わかっていて当然」というわけでもないので、担当部署に電話して尋ねたら、とても親切に教えてもらえます

行政書士同士で交流して、先輩などに教えを乞うのも手ですが、だいたいのことは、役所などの担当部署で教えてもらえるので、私は未だ、ほかの先生に教えてもらったことはありません。(業務内容によるでしょうけれど)

司法書士業務においては、法務局の人は親切な場合もありますが、結構、きつく対応されたとかいうことも多いようです。私は行政書士業務ではそんな扱いを受けたことがないので、大変そうだなぁと感じます。

事前チェックもしてもらえる

行政書士業務では、タダで、事前チェックしてもらえるところもあるので便利です。

例えば、建設業許可では、事前チェックしてもらえる県もあります。

書類を持って行って、見てもらえば、書き方を間違えている時は教えてもらえます。(簡単なことなら申請の時でも直せますが)

先日は、医療法人の設立で、診療所の開設許可申請をしたのですが、保健所の人も、事前にFAXすれば、親切に書類の書き方をチェックしてくれました。

司法書士業務において、事前チェックなどはありません。登録免許税の計算方法がわかり辛い場合は、法務局に相談して、チェックしてはもらえますが・・。

まぁ、申請後に、間違いがあれば、法務局から補正の連絡がきますが、補正では済まないようなミスがあった時に困りますよね。

月会費が安い

うちの事務所には、司法書士が何人かいますが、話を聞くと、月会費が15000円以上すると聞いて驚きました。

行政書士は、県によりますが、私の場合は5000円ぐらいです。

順調に仕事をとれるようになったら、とるに足らないような些細なことですが、司法書士は、登録後もお金がかかるのだなと思いました。

司法書士は難しくてなるのも大変だし、人数が少ないから、一人の負担が大きいのでしょうか。

やれることが多いので差別化しやすい

司法書士のメインの仕事である「登記」は誰がやっても内容は大きく変わらないため、差別化し辛いのが弱点です。

司法書士は、ほかの資格と兼業にするとか、ほかの士業と連携をとってワンストップサービスにするとかして、差別化する人が多いでしょうか。

「行政書士の仕事は幅広く、作れる書類は1万種類以上ある」というのは、よく聞く話です。

行政書士業務はやれることが多いので、やりようによってはうまく差別化できるでしょう。

うちの事務所も、所長が行政書士も兼任しているからいろいろできますが、そうでなければ、「司法書士ってやれることが少ないな」と感じます。

相続の依頼を受けた時、そこに、不動産が含まれていれば司法書士業務として出来ますが、不動産がなければ行政書士業務になります。

その不動産が農地であったとしても、相続後に提出する農地の届出は司法書士にはできません。

(もちろん、行政書士には登記はできないわけですが、相続まるごとを任された時に、登記部分は小さく感じるのです。

司法書士として仕事を受けて、登記以外を提携の行政書士に依頼するより、行政書士として仕事を受けて、登記を司法書士に依頼したほうがスマートな気がします)

余談:最近行政書士登録したという司法書士

行政書士の支部の集まりに参加したとき、目の前に座った、40代半ばぐらいの男性に話しかけたら、その人は司法書士兼業でした。

「司法書士より随分前に、行政書士の試験には受かっていたのだけれど、最近になって行政書士登録することにした」とのこと。

話を詳しく聞くと、行政書士登録したのは、司法書士の仕事が少ないからのようでした。

後見の事件配転も少ないとのこと。

話を聞いていると、司法書士歴はそれなりにありそうなのに、未だ、補助者も雇わず、一人でやっているようだったので、仕事がそれだけ少ないんだなと思いました。

仕事が増えてきたら、補助者の一人や二人、必要になりますよね。

司法書士は、やりようによっては儲かると思いますが、やはり、行政書士も司法書士も、成功するかどうかは「人による」のだなと思いました。

最後に

私も、司法書士の勉強は一時期していましたが、出産のためにやめました。仕事と育児で忙しいせいもあり、今となっては再び司法書士の勉強を始める気もありません。

また、司法書士業務に魅力を感じなくなったからでもあります。

行政書士は、勉強期間も短くて済むし、会費も安く、コスパのいい仕事だと思いました。

自分が実際、行政書士になるまでは、「行政書士なんて食べられない資格だろう」と思っていましたが、結局は、やり方次第なんだと思います。

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  • 管理人: りほこ

    専業主婦が行政書士になりました

    試験合格後、最初は、行政書士事務所に就職して、建設業・産廃等の許認可、相続、成年後見等の実務経験を積み、その後、独立。


    行政書士の求人に応募し続けて採用されるまでの経緯や、その後のことなどを書いています。
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